令和7年版・不妊治療の助成が手厚い自治体は?(埼玉編)

妊活コラム

都心へのアクセスが良く、人口約730万人を誇る「彩の国」埼玉県は、映画の舞台や新紙幣などで話題に欠かせない県です。住みやすさに定評がある自治体ですが、2021年から人口減少が始まっています。
そのためか不妊・不育検査に関する助成が手厚く、県内全域で保険治療でカバーし切れない部分をサポートしています。不育検査や治療は2025年現在保険適用されていないので、大きな助けになるでしょう。

その他にも、独自で助成制度を設けている自治体が多いのも埼玉県の特徴です。ただし助成の内容は自治体によって大きく異なります。
ここでは令和7年現在、埼玉県で不妊治療、不育治療の検査や治療の助成がある自治体を紹介します。

※こちらの記事は令和7年現在のものです。助成制度は変更、廃止することがあります。最新情報はお住いの自治体のHPにて確認して下さい。

埼玉県の「新ウェルカムベイビープロジェクト関連事業」とは?

埼玉県のほぼ全域で助成される「新ウェルカムベイビープロジェクト関連事業」は、不妊検査と不育検査を助成する制度です。
不育症検査は女性だけ検査しても助成されますが、不妊検査は「男女とも検査のみ適用」されます。しかも35歳未満の女性が検査すると、助成費用が1.5倍に上がります。
女性に比べて男性は不妊検査に消極的な面がります。しかし不妊の原因は統計上、男女ほぼ同程度の確率です。
「不妊治療は男女どちらも受けなければ助成しない」という条件は医学的にも正しい方針です。「カップルで検査を受けないと助成されないから」と言えば男性も協力しやすいでしょう。

どちらも助成は1回のみ、上限2万円です。(女性が35歳未満の場合は3万円)
申請窓口は、お住いの市町村になります。
条件、必要書類など詳細は参考URLをご参照下さい。

不妊治療や不育治療の助成がある自治体も

県の検査費用とは別に、不妊治療や不育治療などの助成がある自治体もあります。
市町村により特色があるので、ぜひお住いの自治体のHPにて確認しましょう。
申請期限などは自治体によって異なります。

加須市

埼玉県内で特に助成が手厚い自治体です。
不妊治療費助成事業があります。保険適用の不妊治療を受けた方に対し、自己負担額の50%を助成します(上限15万円/年度)。
助成期間は通算5年度まで適用されます。男性不妊手術も対象です。
タイミング療法から体外受精まで、保険適用された不妊治療のすべてに適用されます。
ただし市税・国民健康保険税の滞納があると助成されません。

大変手厚い助成ですが、毎年度ごとの予算化で実施しています。さまざまな理由で事業の変更・休止等が行われることがあることは考慮しましょう。

参考URL:加須市 不妊治療費の助成を行っています

熊谷市

「不育治療」への助成が手厚い自治体です。不育治療の年間30万を通算5年度まで受けられます。
不妊治療費の助成事業もありますが、適用は体外受精治療、顕微授精治療と男性不妊治療(精巣内精子生検採取法・精巣上体内精子吸引採取法など精子を採取する手術)のみです。自己負担額のうち年間10万円を上限、通算5年度まで助成されます。
市税、国民健康保険税の滞納があると助成されません。

参考URL:熊谷市不育症治療費助成事業

参考URL:熊谷市不妊治療費助成事業

戸田市

不妊治療費の「先進医療」に対してのみ助成事業があります。
保険適用の不妊治療と併用した先進医療に支払った費用の7割および医師証明書料を助成します(1回あたり上限15万円)。
助成回数は保険適用回数と同じです。

参考URL:戸田市 不妊治療費の助成(先進医療)

蕨市

不妊治療費(先進医療)助成事業があります。助成内容は戸田市と同じです。市税が未納の場合は適用されません。

参考URL:蕨市 不妊治療費(先進医療)助成金のご案内

草加市

不妊治療費助成事業があります。保険適用の体外受精、顕微授精、男性不妊治療(精巣内精子採取術のみ)にかかる自己負担額を、1回限り上限10万円まで助成します。先端医療など高額療養費は助成されません。
治療の開始日時点で、妻の年齢が35歳未満であることが条件です。

参考URL:草加市 早期不妊治療費の助成

ふじみ野市

不妊治療費助成事業があります。保険適用の不妊治療のうち、初回のみ自己負担額を上限5万円まで助成します。

参考URL:ふじみ野市 不妊治療費助成について

三郷市

不妊治療費等助成事業があります。保険適用の不妊治療のうち、1回のみ自己負担額を上限10万円まで助成します。
(対象の治療は体外受精、顕微授精、精巣内精子採取術のみ)
女性の年齢が治療開始日35歳未満の方に限られます。市税を滞納している方は助成されません。
助成の質問は電話、来所する前には事前に電話で問い合わせて下さい。

参考URL:三郷市 不妊治療費等助成事業について

上里町

不妊治療費助成事業があります。一般不妊治療、高度不妊治療、男性不妊治療で「保険診療対象外の治療」に対し、1年度あたり上限10万円助成します。助成期間は通算2年度までです。

参考URL:上里町 不妊治療費助成事業



参考サイト

埼玉県 新ウェルカムベイビープロジェクト関連事業(早期不妊検査・不育症検査に関する助成制度)

埼玉県先進医療不育症検査費助成事業

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