漢方薬が急に不味くなった?無理に飲んでは良くない理由

妊活コラム

普段は問題なく飲めている漢方薬が、突然飲みづらく感じることがあります。
「不味い」「体が受け付けない」という時は無理に服用せず、別の漢方薬に替えましょう。
体調が回復したと感じたなら、医師や薬剤師と相談の上、服用を中止しても良いと思います。
しかし自己判断でいきなり辞めるのは、あまりおすすめできません。

体質が変わると、漢方薬が飲みにくくなることも

東洋医学では、身体のバランスが保たれていることが健康と考えます。
病気や未病(病気の前段階)は、何らかのバランスが崩れたと考え、それを補うために治療を行います。
漢方薬はバランスを改善するために服用します。

もしバランスが崩れ、足りないものを補う漢方薬を飲めば、不思議と美味しく感じます。
普段ではとても美味しいと思えない異臭を放つ薬でも、何故かスイスイと飲めてしまいます。これは体質に合っているかの判断になります。

やがて漢方薬の効果が発揮して体質が改善すると、ある日突然飲み込めなくなることがあります。スイスイ飲めていたのに突然、口に含むだけで吐き気がすることがあります。
バランスが改善されて、今の漢方薬が身体に合わなくなると、よく見られる反応です。

季節の変化で受け付けなくなることも

寒い時期は美味しく飲めていた漢方薬が、温かくなったとたんに飲みにくく感じることもあります。
漢方薬は温める作用がある生薬が多く、特に婦人系の漢方薬は温める生薬を含むものがあります。そのため冬の寒い時期にはとても美味しく感じられることがあります。
特に、冷えが強い方は季節の変化で美味しく感じられなくなることは珍しくありません。無理して飲まずに、別の漢方薬に替えてもらいましょう。
これは季節の変化が原因で、体質が大幅に改善したとは限りません。



飲みにくいと感じたら、すぐに処方を替えてもらう手続きを

飲みにくいと感じた漢方薬を、そのまま無理やり飲むのは止めましょう。
できるだけ早めに処方された病院か薬局に相談して、処方を替えてもらいましょう。

病院の場合、漢方内科でない限り、医師が漢方薬に詳しくないことは珍しくありません。医学部で東洋医学の授業が始まってから日が浅く、漢方の知識が少ない医師はまだ多いのが現状です。
素直に「飲みにくいから別の漢方薬に替えてほしい」と伝えると良いでしょう。
体調が回復して、冷え性や精神的不安などが取り除けたなら、医師に相談した上で許可が出れば、いったん処方を止めるのもひとつの手段です。

薬局で処方されている場合は、事情を説明すればすぐに適切に調整してくれるでしょう。薬局は生薬調合が自由にできるので、あなたに合う微細な調合ができます。遠慮なく相談して下さい。
季節の変わり目には漢方薬をまとめて作るのは避けて、1週間~2週間分だけ作ってもらうと、薬が無駄になりません。

ただ、薬局で処方される場合は実費のため、費用が高くなります。薬局もあなたの体調改善のためだけでなく、営利目的で薬を続けることを薦める可能性もあります。
漢方薬は表面上の症状を和らげるだけでなく、体質そのものを改善する働きもあるとされています。表面上の症状改善は比較的早くできることもありますが、体質改善には長い時間が必要と言われています。
予算に余裕があり、まだ体調に不安があるなら処方を替えて続けても良いですし、腹の底から元気が湧いてくるほど体調が良くなったなら、いったん中止して様子を見るのもひとつの手段です。
ただ、服用を中断すると再び調子が悪くなることがあります。根本原因が改善されていない場合は、冷えなどがふたたび悪化するかもしれません。
続けるか辞めるかの判断は難しいですが、予算に余裕があるなら続けても良いと思います。

漢方薬は熱湯に溶かして飲むのがベスト(例外があります)

病院で処方される漢方薬は、原則的にツムラかクラシエの顆粒剤です。
(まれに煮詰めて飲む生薬で処方する薬局もあります。どちらも保険適用されますが、生薬は漢方内科の近くの薬局など、特殊な環境下でなければ処方は難しいです)
本来、漢方薬は生薬を煮詰めた液体で、温かいお茶のように飲むものです。暖かい湯に溶かして飲めば、体質に合わなくなるとすぐに飲みにくく感じます。

顆粒剤は持ち運びが便利でどこでも服用できますが、身体に合うか判断しにくいのが弱点です。
できれば、漢方薬は熱湯で溶かして飲んでみましょう。漢方は五感で感じると良いとされて、匂いや風味などにも薬効があると言われています。
ただ、湯に溶かすと熱いので、飲むのに時間がかかります。急ぐ場合はコップ1杯の常温水かぬるま湯で飲みましょう。
炎症止めの漢方は冷たい水で飲むことが推奨されますが、婦人系の漢方薬は基本的に温水か、常温の水で飲むことが良いとされています。



参考サイト

漢方薬局香寿堂 「漢方薬を上手にやめる方法~続編」

クラシエ 漢方は水または白湯でのむとありますが、どのくらいの量を目安にのんだらいいですか~

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