妊活中に摂取しなければいけない栄養素の代表は葉酸です。
葉酸に限り、1日400mlをサプリメントなどで摂取することが厚生労働省から推奨されています。
妊活中はいつ妊娠するか分かりません、いつでも赤ちゃんが成長できる土台つくりをしましょう。
葉酸は細胞分裂をサポートするはたらきがあり、赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素です。
(葉酸の重要性についてはこちら⇒『サプリの摂取が望ましい妊活必須栄養素『葉酸』。なぜサプリで摂取するのが良いの?』)
今回は葉酸以外で、妊活中に摂取すると良い栄養素をご紹介します。
抗酸化作用で細胞の老化を防ぐビタミンC、E
野菜や果物に多く含むビタミンC、アーモンドなどナッツ類に多く含まれるビタミンEは、細胞の老化(酸化)を抑える働きがあります。
卵子の元になる細胞は胎児の間に作られ、以降は減る一方です。年齢とともに卵子も歳を重ね、老化(=酸化)が進みます。
老化のメカニズムは実は全容解明されていません。しかし呼吸で取り込む酸素の一部が活性酸素という不安定な物質になり、それが細胞に取り付いて酸化を進めることは知られています。
ビタミンC、ビタミンEはこの活性酸素から細胞を守るはたらきがあります。老化は食い止められなくても、進行を穏やかにすることはできます。ビタミンC、Eは強力な武器になるでしょう。
ビタミンCは生野菜や果物、ビタミンEは卵やナッツ類に多く含まれます。塩で味付けしていない、素焼きか生のナッツがおすすめです。
ナッツ類は高カロリーなので、食べ過ぎると太ります。1日で手のひら1杯程度に留めましょう。
ビタミンEは血流改善の効果もあり、冷え解消や細胞への
たんぱく質で土台つくり
たんぱく質は身体を構成する基礎物質です。大人の身体は50~70%ほどが水分ですが、次に多いのがたんぱく質です。人体の15~20%を占める、いちばん大切な栄養素です。
たんぱく質は身体の構成物質ですが日々分解され、汗や尿などになって排出されます。排出される分のたんぱく質を補充するために、女性は1日50g以上が必要です。
1食で20gほど摂取するのが理想とされ、肉、魚、卵、乳製品などから摂取できます。
以外ですが、穀類にも少ないながらもたんぱく質があります。「炭水化物+タンパク質+野菜類など副菜のバランスの良い食事」を心がけましょう。
お菓子や軽食で食事替わりにしている方は、きちんとした食事に切り替えるだけでも効果があります。
赤血球のもと、鉄分を補給
身体に酸素と栄養を行き渡らせるのには、血液に含まれる赤血球のはたらきです。
赤血球は細胞核がなく、中央が凹んでいます。この凹みに酸素や栄養を結び付け、血流に乗って細胞にこれらを渡し、二酸化炭素や排出物を回収します。
この赤血球はヘモグロビン、鉄分で出来ています。鉄分が十分にないと正常な赤血球が減り、栄養が行き渡らなくなります。
特に女性は月経で血を失いやすく、積極的な鉄分補給が欠かせません。
鉄分はレバーなど動物性食品に含まれるヘム鉄、ほうれんそうなど植物性食品に含まれる非ヘム鉄があり、特に非ヘム鉄は吸収率が悪いのです。しかし、ビタミンCと一緒に摂取すると吸収率が上がります。
レバーが苦手でも問題ありません。ほうれん草など青菜を積極的に食べて、鉄分補給を心がけましょう。
一番手軽なのは、鉄フライパンや鉄鍋を使うことです。調理するだけで鉄を補給できます。
鉄鍋はサビやすいですが、毎日使うなら洗ってから、加熱して乾燥すれば問題ありません。
しばらく使わない時は、薄く食用油を塗ればサビを防げます。
琺瑯引きの鉄鍋では鉄分補給できないので、気を付けましょう。
亜鉛で細胞合成を手助け
亜鉛は男性の精子などの合成に必要な栄養素です。男性ばかりが注目されますが、女性にとっても必要不可欠。
亜鉛は細胞の合成(より正確に言えばDNA、たんぱく質の合成)、ホルモン物質の合成と調整、免疫反応の調整など、妊活に欠かせないはたらきがたくさんあります。
不足すると味覚障害、免疫低下、貧血などが起こります。
亜鉛を含む食品の代表格は牡蠣。
これから美味しくなる季節ですが、夏場でも冷凍カキフライなどで簡単においしく食べられます。
亜鉛はビタミンCと組み合わせると吸収率が上がります。生牡蠣やカキフライにレモンを絞るのは、理にかなった食べ方です。
牡蠣以外でもレバー、牛の赤身肉、卵、油揚げ、高野豆腐などにも含まれます。牡蠣がいちばん効率は良いですが食中毒のリスクなどがあるため、苦手なら無理に食べなくても問題ありません。
亜鉛は食物繊維や食品添加物のポリリン酸で吸収が阻害されます。玄米や多くの野菜と併せて食べると吸収率が下がるので、少しだけ多めに摂取するなど工夫が必要です。
かまぼこ、ソーセージなど加工品を食べる前に原材料を確認して、ポリリン酸無添加のものを選ぶと安心です。
偏った食事のダイエットをすると深刻な亜鉛不足に悩まされます。ダイエットでもバランスの取れた食生活を維持しましょう。
参考サイト
新百合丘総合病院 妊活中におさえたい栄養素とおすすめ食材
日本食肉消費総合センター ヒトはなぜタンパク質を食べるの?
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