不妊治療の助成が手厚い自治体は?(東京23区編)

妊活コラム

東京都は日本の経済、文化の中心で、日本経済の20%を担います。しかし物価が他の地域に比べて高いのもあり、東京23区は合計特殊出生率0.98人(令和5年度)と全国でもトップクラスに少ない地域です。
しかし出生率は区ごとの差が激しく、23区内で出生率トップの中央区は全国平均(1.20人)を上回る1.24人になりました。

東京都23区は他の地域に比べて不妊治療助成は控えめで、必要最低限しか保証されない傾向があります。決して多額ではありませんが、ぜひ忘れずに申請をしましょう。
たとえ助成が少なくても、近所で世界最高峰の医療が受けられるメリットは計り知れません。医療資源が極めて豊富なことが23区最大のメリットでしょう。

※紹介する助成は2026年1月現在のものです。今後変更される可能性があるので、申請する前に必ず事前にお住まいの自治体HPをご確認下さい。

東京都の助成は「不妊治療の先進医療」「不育症検査」の2つ

東京都が行う不妊治療・不育治療の助成金は
「東京都特定不妊治療費(先進医療)助成事業」
「不育症検査助成事業」
の2つです。不育症治療の助成事業は現在のところありません。(不妊検査の一部は不妊治療費に含まれています)
どちらの申請も期限に間に合わない時は、必ず「期限内に」東京都にご相談ください。どのような理由があっても、期限が過ぎると助成が受けられません。

東京都特定不妊治療費(先進医療)助成事業

不妊治療と検査のうち、保険適用されない先進医療の費用を一部助成します。
先進医療の費用の7割、上限15万円まで助成します。
43歳未満の女性が対象で、治療開始日に助成の年齢が39歳までなら6回、40~42歳は3回まで助成します。(助成回数の取扱いは制度の要件・状況により異なるため、詳細は東京都の案内をご確認ください)
申請期限は1回の治療が終了した年の年度内(年度末の3月31日)になります。

夫婦どちらかが東京都内に住民登録していれば、法律婚、事実婚どちらでも助成できます。ただし「1回の治療」の初日から申請日まで婚姻(事実婚の方は同一世帯)の関係があることが条件です。詳細は以下のURLをご参照下さい。

https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/kosodate/josei/funin-senshiniryou/gaiyou

不育症検査助成事業

43歳未満の女性の夫婦に適用されます。
夫婦1組1回限り、5万円が上限です。助成条件は先進医療助成と同じです。
期限は検査が終わってから1年以内です。夫婦がバラバラに検査を受けている場合は、早く検査が終わった側からカウントします。1年を待たずに、なるべく早めに提出しましょう。
対象検査など詳細は以下のURLをご参照ください。

https://www.fukushi.metro.tokyo.lg.jp/kodomo/kosodate/josei/fuikushoukensa/gaiyou/

23区の不妊治療助成

23区は原則、都の助成が中心です。都の助成のみで助成のない区が多いのが特徴です。
しかし一部の区では都の不妊治療助成に上乗せして助成をしています。(品川区、渋谷区など一部の区は保険適用される不妊治療へ、独自の助成を行っています)
ここでは助成制度がある区のみ紹介します。都の助成に上乗せする制度の場合は、東京都の助成が決定してから、区の助成を申請しましょう。

なお、すべての区で不育症検査・不育症治療の助成はありません。



【都心エリア】千代田区・中央区・港区

千代田区

卵子凍結費用助成や凍結卵子の生殖補助医療助成など、独自の助成制度が充実している千代田区ですが、不妊治療では「不妊検査等助成事業」「特定不妊治療費(先進医療)助成事業」2つの事業があります。
東京都の助成決定を受けた人を対象に、都助成額を差し引いた自己負担分を追加で区が助成します。(差額補填型)
どちらも申請期限は「東京都の助成が決定してから1年間」になります。

不妊検査等助成事業

一般不妊治療と不妊検査の費用の一部を助成します。
東京都の助成の差額を、上限25,000円助成します。
東京都の「不妊検査等助成事業」の承認を受けている夫婦(事実婚含む)で、夫婦どちらかが千代田区に住民登録している方が対象です。ただし不妊検査開始日から申請日まで継続して住所登録していることが条件です。
https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/kosodate/teate/funinjose.html

特定不妊治療費(先進医療)助成事業

東京都の女性の上乗せで、1回の治療につき5万円を上限に助成します。条件などは不妊検査等助成事業と同じです。
https://www.city.chiyoda.lg.jp/koho/kosodate/teate/tokuteifuninjose.html

中央区

23区最大の出生率を誇る中央区も、東京都の助成に上乗せした助成制度があります。中央区は里帰り出産妊婦健康診査費用や多胎児妊娠など、妊婦への助成が多い傾向があります。

特定不妊治療費(先進医療)助成制度

東京都の特定不妊治療費(先進医療)助成を受けた、中央区に住所がある方が申請できます。
先進医療費の7割を、都の助成を除いた額を助成します。1年度あたり10万円が上限、最大で通算6年度助成します
同年度で上限額(10万円)を超える助成を受けていないことが条件です。詳細は以下のURLをご参照ください。
https://www.city.chuo.lg.jp/a0031/kosodate/shussan/josei/sensiniryou.html

港区

港区は、不妊治療関連助成の中でも、自由診療も含む記載がある点が特徴です。自由診療は効果が未知数なものがあるため、助成対象に含める自治体は珍しいでしょう。(※港区の自由診療は「先進医療会議で審議中の治療等」です)
卵子凍結助成もあり、これから母になる女性をバックアップする区といえるでしょう。

港区特定不妊治療費(先進医療、自由診療)助成金制度

1回の助成は上限30万円です。東京都の「特定不妊治療費助成承認決定通知書」が必要ですが、申請期限までに手元にない場合は、その旨を記載したメモを添付して申請してください。(期限が過ぎたら助成が受けられません)
詳細は下記をご参照ください。
https://www.city.minato.tokyo.jp/chiikihoken/tokuteihunin1118.html

【城東エリア】台東

台東区

台東区は先進医療の助成を行っています。

台東区特定不妊治療(先進医療)助成事業

1回の申請で最大15万円まで助成します。
助成額は先進医療に係る自己負担額の7割から東京都の助成額(上限15万円)を差し引いた額と、区の上限額(5万円)を比較し、低い額となります(1円未満切捨て)。詳細は下記URLをご参照ください。

期限は東京都の承認決定後6ヶ月以内です。他の区に比べて期限が短いので、都で承認されたらすぐに申請しましょう。
https://www.city.taito.lg.jp/kosodatekyouiku/kosodate/mokutei/kenkou_iryou/ninshin/teate_josei/senshiniryou.html

【城南エリア】品川・目黒・大田

品川区

品川区は保険適用された一般不妊治療や生殖補助医療の助成を行っています。
不妊治療は保険適用されても高額な治療です。それを補う助成は大きな助けになるでしょう。

一般不妊治療医療費助成事業

一般不妊治療(タイミング法~人工授精まで)の自己負担分を上限5万円助成します。助成は1回限りです。申請期限は「治療開始日」から1年以内です。
詳細は以下をご確認下さい。
https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/PC/kodomo/kodomo-ninnshinn/hpg000027908.html

不妊治療(生殖補助医療)医療費助成事業

1回の治療につき上限5万円を助成します。39歳までの女性は通算6回、40~42歳の女性は通算3回まで申請できます。
申請期限は、治療が「終了した日」から1年以内です。
https://www.city.shinagawa.tokyo.jp/PC/kodomo/kodomo-ninnshinn/20240622152920.html

目黒区

目黒区は先進医療の助成を行っています。

特定不妊治療費(先進医療)の助成

東京都の助成額を除いた額と目黒区の助成額上限5万円とを比較した、低い額を助成します。
https://www.city.meguro.tokyo.jp/chiikihoken/kenkoufukushi/iryou/funintiryou.html

大田区

大田区も先進医療助成を行っています。ただし都の助成額が15万円以下の場合は対象外です。
申請期限は短く、都の助成が決定してから6ヶ月以内です。

大田区特定不妊治療費(先進医療)助成

https://www.city.ota.tokyo.jp/seikatsu/kodomo/shussan/funin-sensin_20230401.html

【城西エリア】渋谷・中野・杉並

渋谷区

渋谷区は保険診療の高度不妊治療(体外受精など)や、男性不妊手術を助成します。
保険診療でも特に費用が高い治療を重点的に保証します。

渋谷区不妊治療(生殖補助医療)医療費助成

1回の治療ごとに、自己負担額の最大10万円まで助成します。助成回数や適用は下記をご参照ください。
東京都の先進医療助成を行う場合は、都の申請が承認されてから渋谷区に申請してください。
https://www.city.shibuya.tokyo.jp/kodomo/ninshin/funin-fuiku/seisyokuhojyo.html

中野区

中野区は2つの助成があります。一般不妊治療も含みますが、どちらも東京都不妊検査等助成事業の承認決定を受けている方が対象です。申請期限は東京都の承認決定日から1年以内です。

中野区不妊検査等(一般不妊治療含む)助成

金額は都の助成から差し引いた自己負担額から、1回あたり上限25,000円です。詳細は以下をご参照ください。
https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/kosodate/kosodatesite_ohirune/mokuteki/teate/funinchiryo/funinkensajyosei.html

中野区特定不妊治療費(先進医療)助成

金額は都の助成から差し引いた治療費から、1回あたり上限5万円です。
https://www.city.tokyo-nakano.lg.jp/kosodate/kosodatesite_ohirune/mokuteki/teate/funinchiryo/funinchiryohijyosei.html

杉並区

杉並区は先進医療助成があります。ただし都の助成から差し引いた額から、実費額の50%のみ助成します。

杉並区特定不妊治療費(先進医療)助成事業

都の助成から差し引いた額から、実費額の50%(上限35,000円)を助成します。詳細は以下をご参照ください。
https://www.city.suginami.tokyo.jp/s045/1111.html

【城北〜北東エリア】北・荒川・足立・葛飾

北区

北区は先進医療助成に加え、風疹抗体検査や風疹麻疹ワクチン接種の補助事業があります。近年は海外の蔓延地域から持ち込まれた麻疹が増えています。妊活中にぜひ風疹抗体検査を行い、陰性の場合はワクチンを接種しましょう。

東京都北区特定不妊治療費(先進医療)の助成

先進医療の実費負担分から、上限5万円を助成します。ただし都の助成から差し引いた額と北区の助成金を比べて、低い額になります。
詳細は以下をご参照ください。
https://www.city.kita.lg.jp/children-edu/pregnancy/1002764/1018694.html

荒川区

荒川区は出産後のサポートが充実しています。妊活に成功した後も快適に暮らせるでしょう。

荒川区特定不妊治療費(先進医療)助成

都の助成額を差し引いた実費額を、上限5万円助成します。体外受精(または顕微授精)で保険適用と併せて行う先進医療のみ助成されます。
https://www.city.arakawa.tokyo.jp/a033/ninshinshussan/funinfuikushou/tokuteifunin.html

足立区

足立区の妊娠、出産に関わる女性は平均的ですが、里帰り出産の妊婦健康診査費用の補助などがあります。実家が地方にあるご家庭の一助になるでしょう。

足立区特定不妊治療費(先進医療)助成

都の助成額を差し引いた実費額を、上限5万円助成します。体外受精(または顕微授精)で保険適用と併せて行う先進医療のみ助成されます。
https://www.city.adachi.tokyo.jp/hoken/fukushi-kenko/kenko/jose-adachifunin.html

葛飾区

葛飾区は妊娠、出産の助成、サポートが充実しています。子ども2人乗せ自転車等の購入費など、ユニークな助成もあります。妊活に成功したら、ぜひ以下のサイトをご確認ください。
https://www.city.katsushika.lg.jp/kenkou/1000050/1001803/index.html

葛飾区特定不妊治療費(先進医療)助成事業

都の助成額を差し引いた実費額を、上限5万円助成します。体外受精(または顕微授精)で保険適用と併せて行う先進医療のみ助成されます。
https://www.city.katsushika.lg.jp/kenkou/1000050/1001803/1034531.html



参考サイト

My TOKYO 令和5年東京都人口動態統計年報(確定数)

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