卵子と受精する精子はひとつだけなら、精子の数は少なくてもいいの?

妊活一問一答

不妊治療の検査の中で、男性は精液検査を行って精子の質や量を検査します。
卵子と受精することができる精子の数はひとつだけです。それなのに精子の数を調べるのはなぜ?という方も多いでしょう。
しかし、精子の数も妊娠に大きくかかわっています。

健康状態や個人差もありますが、一回の射精で放出される精子の数は約1億個もあるといわれています。
精子は弱アルカリ性で活性化しますが、酸性に弱いという性質があります。
受精するためには酸性の膣内という精子にとって過酷な環境を進んでいく必要があります。

卵子と出会える卵管内へたどり着いた時点で精子は100~1,000個まで減少しています。
放出された精子の数が1億個だとしたら、卵管内へたどり着く確率は0.001~0.0001%です。
残りの精子は途中で死んでしまうため、精子の数がもともと少ない人の場合、卵子のもとにたどり着ける確率はさらに下がってしまいます。
そのためなかなか受精が成立しないという状況になってしまします。

精子が卵子に侵入することでようやく受精となりますが、卵子内に入れる精子はひとつだけなのです。
卵子の周りには透明帯と呼ばれる膜で覆われています。その膜を溶かすためには精子から沢山の酵素を出す必要があります。
そのため卵子にたどり着く精子の数が少ないと透明帯を溶かすことができず受精しないことがあります。
したがって少しでも受精しやすくするためには精子は多い方が妊娠しやすいと言えるのです。

妊娠しやすくなるためには精子の質と量が大切です。
有酸素運動を増やしたり、十分な睡眠をとることやストレスを溜めないことが大切です。
タバコを吸う方は禁煙も有効です。



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