最近は筋トレやダイエットでプロテインが大人気です。
適度な筋トレは健康にも良いのですが、特に男性は安易にプロテインを選ぶと妊活に悪影響が出る可能性があります。
ソイプロテイン(大豆プロテイン)は女性ホルモンに似た働きをするイソフラボンが豊富で、毎日大量に摂取すると、男性ホルモンのバランスが崩れるおそれがあります。
イギリスの調査では「男性は食品の不妊リスク」に関しての意識が高くないという報告がありますが、おそらく日本にも当てはまると考えられます。
女性もイソフラボンの摂取を続けると、月経周期が伸びるなどの変化が出ることがあります。
ソイプロテインは「適量」を守ればOK
結論から言えば、男性もソイプロテインを摂取するのは、適量なら問題ありません。
もし男性はソイプロテインが禁忌なら、豆腐や豆乳など大豆製品を食べることもできなくなります。しかし大豆製品を毎日多めに食べても、健康に寄与しても生殖機能に悪影響を与えることはめったにありません。
もし大豆にそのような作用があれば、男性が食べることを諫める躾が残っているはずです。しかし、そのような話は聞いたことがありません。
ソイプロテイン(大豆プロテイン)の適量は、1日1杯ほど。
厳密には、大豆イソフラボンを安全に摂取できる1日摂取目安量の上限は70〜75mg/日(大豆イソフラボンアグリコン換算値)と定められています。この数値は日本人が伝統的に摂取する大豆製品の平均摂取量から換算されています。
もし自宅でソイプロテインがあっても今すぐ処分する必要はありません。適量を守ればプロテインは心身の健康を助ける強い味方になるでしょう。
大豆イソフラボンは、未熟な状態で収穫する枝豆では含有量が少ないのが特徴です。枝豆は多めに摂取しても、イソフラボンの過剰摂取になりにくい食品です。
イソフラボンが男性ホルモンの乱れを起こす可能性が
なぜ男性はソイプロテインの摂取量を気にする必要があるのでしょうか。イソフラボンという女性ホルモンに近い物質が含まれているためです。
男性の身体は男性ホルモンが多いですが、女性ホルモンも少量分泌されています。(女性にも少量の男性ホルモンが分泌されています)
このバランスが保たれると問題ないですが、もしバランスが崩れると性機能の乱れが起こるリスクがあります。イソフラボンは日常的に摂取しやすいため、特に男性は注意が必要です。
ソイプロテインはイソフラボンの過剰摂取を起こしやすい食品です。豆腐1丁を食べるのは大変ですが、ソイプロテインを溶かして飲むのは比較的簡単です。
同様の理由で豆乳も過剰摂取しやすい大豆製品とされています。1日で1リットル飲み続けるような生活は止めましょう。
プロテインは乳製品由来、えんどう豆由来のものもあります
プロテインは主に乳製品由来のホエー、カゼイン、大豆由来のソイプロテインがあります。
最近はエンドウ豆が原料のピープロテインも登場し、選択肢が広がりつつあります。
ホエープロテインは水に溶けやすく、素早く消化吸収できるのが特徴です。筋肉を付けたいときには良いとされますが、すぐに消化されるので腹持ちは良くありません。
カゼインは乳製品に含まれるたんぱく質のうち、水に溶けにくいものです。ゆっくり消化されるため腹持ちが良く、ダイエット食としても親しまれています。
しかし、牛乳アレルギーの人はこれらのプロテインは使えません。
そのため、ソイプロテインを過剰摂取できない方には、えんどう豆が原料のピープロテインを使うのも一つの選択肢です。
えんどう豆は低アレルゲンで、牛乳や大豆にアレルギーがある人でも摂取しやすい原料です。
栄養価も申し分なく、アミノ酸などは大豆に匹敵するほど多く含まれています。ただし、必須アミノ酸のメチオニンは少ないため、肉や魚など適量食べて補う必要があります。
マメ科植物は、多かれ少なかれイソフラボンを作り出します。そのためエンドウ豆が原料でもイソフラボンはありますが、大豆に比べて少ないのが特徴です。
男性は食品で性機能が悪化する、という意識があまりない傾向があります。
プロテインだと量が飲めるため、どうしてもイソフラボンのデメリットが現れやすくなります。
それを避けるには他の種類のプロテインもそろえて交互に飲むなど、過剰摂取になりにくい工夫が必要です。複数の種類がミックスされたプロテインがあるので、面倒ならミックスタイプを使うのも一つの方法です。
ミックスタイプは、必ず購入前に、ミックス配合を確認しましょう。安価な大豆プロテインを主原料にしている可能性もあるためです。
筋肉を肥大させるにはたんぱく質が必要で、プロテインは大きな助けになることは間違いありません。しかし、そればかりにこだわると以外な落とし穴があるかもしれません。
ぜひ、食べ物、飲み物のリスクを知り、ほどほどの量に控える工夫をしてみましょう。
参考サイト
プロテインサプリの生殖機能への影響、ほとんどの男性は認識せず
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