夏でも対策必須!妊活中の冷え性対策

妊活コラム


昭和の時代は「女の子はお腹を冷やすな」と母から厳しく言われたものでした。
近年では「温活」が盛んになり、若い女性向けの腹巻きやレッグウォーマーなどが一般化しています。
「冷え」と「妊娠」は、特に東洋医学では重要視されます。過度に気にする必要はないですが、無理のない範囲で冷え性対策を行うと妊活に良いだけでなく、体調が良くなります。
一度、冷え性対策をしっかりすると、快適すぎて元に戻れないほどです。妊活のためにも、ご自身の身体のためにも出来る範囲で取り組んでみましょう。

冷えが妊活に良くない理由は、血行不良を引き起こすため

冷えが妊活に良くない理由は、血行が悪くなるから。
身体が冷えると放熱を防ぐために、血管が縮みます。血管が縮むと血流が悪くなり、体内に十分な酸素と栄養が届けにくくなります。
せっかく食事やサプリメントなどで体調を整えても、肝心の栄養が届きにくくなります。

卵管や子宮内膜には毛細血管がたくさんあります。卵胞(卵子を包む組織)や、受精卵が着床する子宮内膜は、多くの血流から酸素と栄養を得て成長します。
冷えが進みすぎると血流が悪くなり、これらの成長を邪魔する可能性があります。これが妊活で冷え対策を行いたい理由です。

夏は室内が冷えやすい

冷え対策は冬も必要ですが、意識して行うべき季節は「夏」なのです。
なぜ夏にこそ冷え性対策をしなければいけないのでしょうか。

夏は暑いので衣装が薄くなるのに、部屋の中や電車内に入るとクーラーが効いて寒いことが珍しくありません。
最近は弱冷房車などがありますが、それでも無防備にいると冷えがどんどん深刻化します。特に、足首の冷えは冬より悪化しやすい傾向があります。
・夏はサンダルなど、裸足に近くなる(=靴下などを履かなくなる)
・冷たい空気は下に溜まりやすい(上半身は暑いのに、下半身がどんどん冷えやすい)
冬は外気が寒いので、冷え対策は自発的にできます。しかし夏は外が蒸し暑いので、つい薄着になりがちです。
だからと言って、夏でも厚着をすると熱中症になりかねません。
そのため「ポイントを押えた冷え性対策」を心がけましょう。



「胴」と「足首」をガードする

冷え対策に腹巻が良いのは、誰でも実感できるでしょう。最近は薄手の腹巻が増えているので、体型を崩さずに温められます。
しかし、夏場は汗をかくので、身体に密着した腹巻が汗を吸ってしまいます。素材によってはベタつき、ますます冷えてしまうでしょう。

春から秋におすすめなのは、シルク100%の腹巻です。シルク(絹)は繊維が細く、熱伝導率が低いので「夏は涼しく、冬は暖かい」性質があります。
頼りないほど薄いのに、履くと意外と温かいので驚かされるでしょう。

薄手の綿でも良いですが、綿は汗を吸うとかえって冷えてしまいます。
その点、シルクは通気性が良く、汗をかいてもすぐに蒸発します。夏でもベタつかずサラサラな触感が続きます。
さらに、シルクは成分がタンパク質なので肌当たりが良く、チクチクしにくいのが特徴です。肌が弱い方でも安心して着用できます。

シルクの弱点は洗濯で痛みやすいことと、価格が高いことの2点。
必ず洗濯ネットに入れて、おしゃれ着洗いで洗濯しましょう。長持ちさせたいなら手洗いで、たっぷりの水の中で優しく押し洗いするのが理想です。
価格は通販でショート丈1,500円前後、ロング丈は2,500円からが相場です。まずは1枚購入し、着用してみましょう。

胴体よりも優先したいのは、足首の冷えです。
足首は地面に近いので、クーラーの効いた部屋では特に冷えやすい場所です。しかも、足首は冷えても自覚症状が薄く、なんとなく放置している間にどんどん冷えが身体に入ります。
こちらはレッグウォーマーがおすすめです。汗をかく時期はシルク100%のもの、それ以外は綿やウール素材がおすすめです。シルク100%はとても薄い生地ですが、着用すると驚くほど温かいのが実感できるでしょう。
シルク100%のレッグウォーマーは、通販で1組1,200円ほど。決して安くはありませんが、冷え対策の強い味方になります。

シルクは繊維が弱いので、シルク100%のレッグウォーマーは丁寧に洗濯しても1シーズンで痛みます。価格が高いわりにあまり長持ちしないのは弱点ですが、それを補って余りある快適さです。

冷え対策はあまり神経質にならず、出来る範囲で

冷え対策は出来る範囲で、無理のない程度にやりましょう。
女性は男性に比べると筋肉量が少なく、脂肪が多いのも冷えやすい原因です。皮下脂肪には血管があまりないので、どうしても冷えやすいのです。
しかし、適度な皮下脂肪は卵子を育てる大事な栄養になります。無理なダイエットをしない、バランスの良い食事で程よい体重をキープしながら、冷え対策をしましょう。
毎日湯船に浸かる、体温以上の飲料を飲むなど、意識すると良いでしょう。

しかし無理にあれもこれも、と手を出すのは、あまりおすすめできません。ストレスでかえって血流が悪化しかねないからです。
冷え対策はここで取り上げたもの以外でも多くの方法があります。一度試してみて、快適だと思ったものを続けてみましょう。
今までの生活で身体を冷やしていたことが実感できれば、冷え対策は成功です。



参考サイト

京都アートクリニック高輪 妊活と冷えの心配
ロート製薬 【漢方医監修】妊活を始めるならまず温活!温めるべきは「下半身」

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