10月から新型コロナウイルス用のワクチンの任意接種が始まります。
今までと異なり、全額自費になるため接種をためらう方も多いと思います。
65歳以上の方には一部補助が出ますが、若い世代は一律で15,000円前後の費用が発生します。
(金額は医療機関により異なります)
妊活をする、妊娠する可能性を少しでも保ちたいなら、パートナーと接種をしたほうが発症リスクを下げることができます。
残念ながら現在の新型コロナウイルスは変異が速すぎるため、接種しても後遺症の確率をゼロにすることができません。しかし3回接種で70%以上確率を減らす効果は示されています。
「コロナはただの風邪?」風邪のように簡単に伝播し、人生を狂わせる疾患です
新型コロナウイルスに限らず、コロナウイルスは非常に感染しやすいウイルスです。
スパイクという足を無数に伸ばして細胞に取り付く力が強く、ヒトの免疫機構を乗っ取り排除させないように働きかけます。
RNAウイルスという1重螺旋構造のウイルスなので変異が起こりやすく、さらに免疫機構を欺きます。
コロナはただの風邪、という言葉を聞いたことがあるかもしれません。
以前から風邪を引き起こす従来型のヒトコロナウイルスは4種類あり、これらは何度でも感染して風邪症状を起こします。
何度感染しても免疫がつかないのは、コロナウイルスが免疫をすり抜ける能力が高いためです。風邪を何度もひいてしまうのは、免疫が付かない、付いてもすぐにすり抜けられるからです。
新型コロナウイルスは「風邪のように何度も感染して」、「そのたびに後遺症の爪痕を残す」という性質があります。
現状ではワクチンも万能ではなく、特にオミクロン株になってからは重症予防効果こそ高く保っていますが、発症予防効果は大きく下がっています。後遺症の発生も半減させますが、それでも10%以上はリスクが残ります。
しかし現状、ワクチンは人類が対抗できる数少ない対抗手段です。1%でも重症化、後遺症を避けるための盾になるでしょう。
後遺症は200種類以上?本当に怖い「コロナ後遺症」
コロナ後遺症という言葉を聞いたことがあるでしょうか。
コロナ感染後にも強烈な身体のだるさ、記憶障害、味覚障害、臭覚障害など、さまざまな後遺症が残ることがあります。
この奇妙な症状を、一般的にコロナ後遺症と呼びます。(厚生労働省では「罹患後症状」)
発症後2か月以上経っても治らない症状の総称です。治って数か月後に後遺症が出ることもあり、診断が難しい症状です。
新型コロナ感染後の症状が収まってもウイルスが体内に残り続け、血管の中などに炎症が続くことで後遺症を起こすと考えられています。治療法はなく、対処療法で回復を図ります。
WHOは、新型コロナ感染者の約10~20%に後遺症が発生するとしています。
重度の倦怠感で動けなくなり、失業など人生を破壊されるケースは後を絶ちません。特に女性は男性より後遺症になりやすく、「感染しない、させない」ことが身を守ります。
コロナ後遺症は200種類以上あると言われ、生殖にも悪影響を与えます。現状では男性の精子にダメージを与えることが知られていますが、女性も何らかの悪影響が出るかもしれません。
しかし、それ以前に健康を奪われるのは大きなリスクです。倦怠感で寝たきりになって妊活などできるでしょうか。
残念ながら、ワクチン接種でも後遺症リスクを大きく下げることはできません。
「感染症の時代」をどうやってサバイバルするか
ワクチンには副反応があり、ごくまれに重度の後遺症が出ることがあります。
しかし、新型コロナに感染するリスク、重症化や後遺症を発症するリスクに比べると非常に確率は低いのです。
リスクとベネフィット(利益)の割合を見て、どちらが安全か判断をしなくてはなりません。
今回からは任意接種になったので、高額な費用がかかります。不妊治療の一環だと思えば決して高額ではありませんが、かなりの負担です。
金銭に見合った効果があるか、考える必要があります。
「感染はしたくない、でもマスクはしたくない、ワクチンなんか打ちたくない」というのは、森でクマに文句を言っているようなもの。クマに文句を言っても襲われるだけです。
ウイルスは猛獣のように目には見えませんが、感染して周囲に広げるという意味では猛獣以上の脅威です。
今世紀は「感染症の時代」と言われています。
ワクチンを定期接種する、室内、電車バスなど公共機関を使う場所ではマスク着用、換気、手洗いや手指消毒など、出来る限りの感染対策を行いましょう。
「疫病禍から身を守る」習慣を続けることは、子供がほしいカップルには必要なスキルになりました。周囲が浮かれ騒いでいても、流されずに対策するメンタルは、将来子供を守るための力になるでしょう。
参考サイト
京野アートクリニック高輪 コロナワクチンは精液検査に影響するか?
コメント