SNSが止められない!?妊娠報告がつらいときの対処法

SNSはいろんな人の意見が読め、最新情報を得やすいなど多くの利点があります。災害時や緊急時に、公式の情報をいち早く得られる利点もあります。しかし妊活中のSNS活用は少し意識を変えたほうが良いかもしれません。

妊活中に友人や知人の妊娠・出産報告を見ると、おめでとう!と祝福するでしょう。しかし同時に、焦りや悲しさを感じることがあります。自分だけが取り残されたように思い、投稿を見たあとも気持ちを引きずってしまう方もいるでしょう。

それでも、SNSを止められない…不妊治療の体験談や治療法、自分の投稿への反応などの刺激が続くと、なかなか抜け出せなくなります。

SNSをやめられないのは意思が弱いからではありません。孤独や不安を軽くしたい気持ち、誰かに救いを求めたい心理、いいね!やリポストなどSNS特有の反応などが関係すると言われています。ここではSNSを見るのがつらいとき、無理なくSNSと距離を取る方法を紹介します。

■概要
SNSは便利だが、妊活中は妊娠・出産報告が心の負担になることがある。祝福したい気持ちと、焦り・悲しさ・嫉妬が同時に湧くのは自然で、自分を責める必要はない。SNSをやめられないのは意思の弱さではなく、いいね!などの反応が孤独感を和らげ、投稿行動を強化する仕組みがあるためと研究でも示されている。つらいときはミュート機能で妊娠関連の投稿を一時的に避けたり、心が落ち着く投稿を意識的に見るなど、タイムラインを作り替えることが有効。誹謗中傷は厳禁で、まずは「今はつらい」と認めてSNSから距離を取ることが大切。


SNSをやめられないのは意志の弱さではない…SNSの仕組み

なぜ、つらい思いをしているのにSNSを止められないのでしょう。X(旧Twitter)を対象にした論文があります。

参照:Mirea D, Chen S, Ding J, et al. The Reinforcement Effect of Social Media Likes in Depression. JAMA Psychiatry. 2026.

この研究では、前日の投稿に付いた「いいね!」の数と、翌日の投稿回数との関連を調べています。抑うつ症状が強い人ほど、いいね!を多く受けた翌日に投稿行動が強まりやすい傾向がありました。

自分の投稿にいいね!や、リポストがあると、他の人に共感された気がして嬉しいものです。妊活で苦しんでいる人同士で共感が増えたら、孤独感が薄れて苦しいのは自分だけではないことが実感できるでしょう。
しかし、それが続くとSNSに滞在する時間が増えてしまい、何を投稿しようかと考える時間が増えるおそれがあります。

SNSを長時間見ていると、成功体験や不確かな情報、ネガティブな話題などが目に入り、気持ちがさらに落ち込むこともあります。
そうなるとますますSNSにはまり、利用時間が増えることも考えられます。

妊娠・出産報告がつらいと感じても自分を責めないで

SNSは良いことが多く、妊活中など、同じ悩みを抱える方同士をつなげ、、情報交換しやすくします。
コミュニティで癒され、励まされるのは良いことですが、いつかその中から妊娠という形で卒業する方が出ます。素直に祝いたい気持ち、置いていかれたような悲しさや焦り、嫉妬など、複雑な感情が湧き上がるでしょう。
相手の妊娠をうれしいと思っていても、自分の妊活が思うように進んでいなければ、悲しさや焦りを感じることがあります。

祝いたい気持ちと、悲しさや嫉妬が同時にあるのは自然なことです。
「おめでとう」と「今は見たくない」という気持ちは矛盾ではありません。妊娠報告によって、自分が抱えている不安や焦りを掻き立てられることは珍しくないのです。

SNSのタイムラインを作り替える

同じ時期に結婚した友人や、自分より後に妊活を始めた人の妊娠を知ると、自分だけが先へ進めていないように感じることがあります。そのようなときに、ネガティブな感情が生じることもあるでしょう。
しかし、SNSに投稿されるのは生活の一部分です。妊娠までの経緯や悩みがすべて公開されているわけではありません。人知れず、投稿からは分からない苦労や悩みを抱えていることもあります。

その場合は、妊娠・出産に関する投稿を一時的に非表示にする方法もあります。Xならミュート機能があります。ミュート機能を使えば、相手に通知されることなく、その人の投稿をタイムラインに表示しないようにできます。
自分の好きなことや、見ていて心が落ち着く投稿を意識的に見るのも一つの方法です。SNSでは閲覧や反応の傾向に応じて、表示される投稿が変わることがあります。

喜べないことは、あなたの性格が悪いわけではありません。心に余裕がないときに、つらい情報から自分を守ろうとする自然な反応です。
ただし、つらい気持ちを相手への誹謗中傷として書き込むことは絶対に避けましょう。あなたの感情はあなただけのもので、それを相手にぶつけるのは論外です。
相手を傷つけることになりますし、SNSのアルゴリズムが学習して、あなたのタイムラインにネガティブな情報ばかりが流れることになりかねません。誹謗中傷の内容によっては、発信者情報開示請求や損害賠償請求になることもあります。
ネガティブな感情を抱くこと自体を責める必要はありません。ただし、その気持ちを相手への攻撃として表すことは避けましょう。

だからといって無理に前向きになることもありません。そんなときは静かにSNSから離れましょう。まずは「今はつらい」と認めましょう。つらい、と自覚するだけでも気持ちが整理できます。



参考サイト

MEDICAL TRIBUNE「うつ病が重度ほど「いいね!」がSNS投稿行動を強める」

MEDICAL TRIBUNE「成人ではSNSが精神的健康に良い影響」

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